ONE LAST WISH「1986」


プライドだけが肥大して弱い奴には仏頂面で大声を荒げ、強い者や異性に対しては今にも殴りたくなる様なふざけたニヤけ面をする大人という名の子供。そんな奴に対して何の感情が湧くというのか。その怒号が優しさだとは思わないし、その笑顔がお茶目だなんて微塵も思わない。尊敬なんてもってのほかで。何故そんな奴と交わる接点が出来てしまったのか。屑の種類も様々なのだと勉強させてもらった。帰り道、そんな僕の頭にはONE LAST WISHが流れていた。RITES OF SPRING解散後にGUY、BRENDAN、EDDIE等を中心に結成され1986年の夏から半年程活動し6回のライブで解散してしまったONE LAST WISH。咽び叫ぶEMORTIONAL HARDCOREだがポップでメロディアスな側面も持ち合わせておりザラついた音に見え隠れするキラキラしたフレーズの応酬が胸にくる。あまりにも短命で解散が惜しいバンドだが彼らがその僅かの間に鳴らした激情はFUGAZIやDag nasty等のDISCHORD/DC周辺のバンドへ脈々と受け継がれている。
そう、もうどうだっていいのだ。自分と自分の大切な人の事だけ考えよう。あとは本当にもうどうだっていい。